透明タペストリー2 

本や火の見櫓、建築などさまざまなものを素材に織り上げるタペストリー

ブックレビュー

ブックレビュー 2026.05

■ 奈良旅行の記録が思いの外ボリュームの大きなものになったので、5月のブックレビューが今ごろになってしまった。5月に読んだ本は上掲の8冊。一番印象に残るのは徳冨蘆花の『不如帰』。国語の教科書の巻末に文学史年表があるとすれば、そこにこの小説は『坊…

ブックレビュー 2026.04

■ 4月に読んだ本12冊の内訳は以下の通り。以前は図書館で本を借りて読むことはあまりしていなかったが、昨年あたりからかな、図書館本をよく読むようになった。4月は12冊のうち8冊が図書館本だった。■ 新規購入本3冊『夏目漱石』十川信介(岩波新書2016年)…

ブックレビュー 2026.03

11冊の画像をこのようにレイアウトするのに工夫を要した。12冊であれば何の問題もないけれど。 ■ 3月も2月と同様に読書月間と決めていた。「今月も本を読む!」と。で、11冊の本を読んだ。『時の家』(芥川賞受賞作)のテーマは記憶。作者の鳥山まことさんは…

ブックレビュー 2026.02

■ 2月は読書月間と決めていた。読んだ本は9冊。 ①『チンチン電車と女学生 1945年8月6日・ヒロシマ』 堀川惠子・ 小笠原信之(講談社文庫 2015年 図書館本) 太平洋戦争の最中、出兵して行った男性に代わって、広島の街の路面電車(チンチン電車)を運転して…

ブックレビュー 2026.01

■ ブログ(gooブログ)を2006年4月に始めたが、当初から月毎のブックレビューを書いていた。で、今回が232回目(*1)。仮に本を毎月5冊読んできたとすると、計算上、1,160冊読んだことになる。複数回読んだ本もあることを考慮しても1,000冊を超えるだろう。…

ブックレビュー 2025.12

■ 今年、2025年最後のブックレビュー。12月に読んだ本は8冊。『平場の月』朝倉かすみ(光文社)『門』夏目漱石(新潮文庫)『ウソを見破る統計学』神永正博(講談社ブルーバックス)『盤上の向日葵』柚月裕子(中央公論新社)『脳の本質』乾 敏郎・門脇加江…

ブックレビュー 2025.11

■ 11月30日。今月読んだ本は7冊。『山椒大夫・高瀬舟』森 鷗外(新潮文庫) 『山椒大夫』のラストは泣く。これは一級の涙小説。母と子の愛情物語。『高瀬舟』安楽死と人の欲について。『それから』夏目漱石(新潮文庫)『こころ』 夏目漱石(新潮文庫) 『そ…

ブックレビュー 2025.10

■ 10月の読了本は12冊。ひと月で12冊も読んだのは初めてに違いない。セカンドライフの日常生活のメインに読書を充てても構わない、と最近になって割り切ったことがその理由だろう。10月の読了本リスト①『戦後史の正体 1945 - 2012』孫崎 亨(1943年)②『松…

ブックレビュー 2025.09

■ 9月に読んだ7作品(8冊)の本。『平安女子に教わる 今の時代を生きる術』二本松泰子(信濃毎日新聞社2025年 図書館本)紫式部の長編小説、清少納言のエッセイ、菅原孝標女の日記・・・。情報発信欲は今も昔も変わらずあるもの。『火山のふもとで』松家仁之…

ブックレビュー 2025.08

360■ 8月に読んだ本5冊。うち3冊は図書館本。 1『残像に口紅を』筒井康隆(中公文庫1995年)筒井康隆ならではの実験的試み。**TikTokで超話題!累計50万部突破!**と帯にある。文字がひとつ、またひとつと消えてゆき、その文字を使うことばも消えてゆ…

ブックレビュー 2025.07

320■ 7月は8作品(9冊)の本を読んだ。『空海の風景 上下』司馬遼太郎(中公文庫1978年)**構想十余年、著者積年のテーマに挑む司馬文学の記念碑的大作**との評(カバー裏面)空海に対する司馬さんの人物評。天才と評するも人間性は最澄に比して必ずしも…

ブックレビュー 2025.06

■ 読んだ本を月末にまとめて載せる「ブックレビュー」をgooブログでずっと続けてきた。はてなブログで継続して今回がその224回目。 今月(6月)の読了本は8冊。『近代日本の地下水脈 Ⅰ 哲学なき軍事国家の悲劇』保坂正康(文春新書2024年)**なぜ日本は太…

ブックレビュー 2025.05

■ 月末にその月に読んだ本を再度取り上げるブックレビュー。2006年の4月にブログを始めてからずっと続けてきた。結果、gooブログ「透明タペストリー」に221(*1)の記事が残った。このブログでもブックレビューを継続することにしている。量より質というこ…

ブックレビュー 2025.04

■ 4月に読んだ本は写真の8冊と図書館本1冊、計9冊。『日本の近代6 戦争・占領・講和』五百旗頭 真(中央公論新社2001年)日本はなぜ対米戦争に踏み切ったのか、そこに至る政治的な動きはどうであったのか。日本は敗戦をどう受け入れ、その後の政治はどのよう…

ブックレビュー 2025.03

透明タペストリー2 ⇦ 4月16日に透明タペストリーから移行するブログを閲覧いただけます。 ■ 3月の読了本は9冊(2冊は図書館本)だった。『金閣を焼かなければならぬ 林養賢と三島由紀夫』内海 健(河出文庫2024年)『生体解剖 九州大学医学部事件』上坂冬子…

ブックレビュー 2025.02

480■ 「少年老い易く学成り難し」この言葉を実感している。2月の読了本は9冊。うち、7冊が単行本で新書が1冊もない。珍しい。『「お静かに!」の文化史 ミュージアムの声と沈黙をめぐって』今村信隆(文学通信2024年)ひとり静かに対峙したい作品もあれば、…

ブックレビュー 2025.01

■ ♪ 時の流れに身をまかせ と歌ったのはテレサ・テンだけど、それじゃいけないような気がする。でも抗いようもないか・・・。時の流れがますます速くなったような気がする。もう1月が終わる・・・。このところ本を読みた~いという気持ちが強い。2023年度の…

今年最後のブックレビュー  2024.12

■ 12冊。これ程読んだのはおそらく初めて。このところ本が読みたいと、強く思っている。理由は分からない・・・。3月から新潮文庫に収録されている安部公房の作品を読んできた。既に絶版になった作品を含め、手元に23冊あるが、今月『燃えつきた地図』『飛ぶ…

ブックレビュー 2024.11

■ 11月に読んだ6冊の本 『あきらめなかった男 大黒屋光太夫の漂流記』小前 亨(静山社 2023年 児童書 図書館本)『大阪・関西万博「失敗」の本質』松本 創 編著(ちくま新書2024年)『五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後』三浦英之(集英社文庫2017年)…

ブックレビュー 2024.10

■ 10月の読了本は6冊。『笑う月』『密会』安部公房(新潮文庫)新潮文庫に収録されている安部公房の作品を月2冊のペースで今年の3月から読んで来た。読んで感じるのは小説家に求められる能力をきっちり備えているということ。発想が豊かでそれを小説に仕立て…

ブックレビュー 2024.09

■ 精読派と多読派のどちらか問われれば多読派だと答える。じっくり時間をかけて1冊の本を丁寧に読む、という楽しみも味わいたいとは思うが、読みたい本が次から次へと出てきて、そのような読書ができない。9月の読了本は5冊、小説は安部公房の短編集1冊だけ…

ブックレビュー 2024.08

■ 8月に読んだ本6冊。その内の2冊、浅田次郎の『帰郷』と『長く高い壁』は図書館本。『水中都市・デンドロカカリヤ』安部公房(新潮文庫1973年発行、1993年25刷)**人間存在の不安感を浮び上がらせた初期短編11編を収録。** そう、既に書いたけれど、人…

ブックレビュー 2024.07

■ 7月に読んだ本は7冊(6作品)。『散華 紫式部の生涯 上 下』杉本苑子は図書館本。『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』三宅香帆(集英社新書2024年)本も読めない働き方が普通の社会っておかしくないか、という問題意識から明治以降の読書の歴史を労…

ブックレビュー 2024.06

■ 早くも今年前半が終わる。読書は日常生活の一部、食事と同様毎日欠かせない。6月の読了本は図書館本2冊を含め9冊。『川端康成 孤独を駆ける』十重田裕一(岩波新書2023年)2歳で父、3歳で母を亡くした川端康成。川端文学の本質を著者の十重田さんは**天…

ブックレビュー 2024.05

■ 2024年5月に読んだ本は写真の5冊と図書館本2冊、計7冊だった。3月に始めた手元にある新潮文庫の安部公房作品22冊に未購入の『(霊媒の話より)題未定 安部公房初期短編集』を加えた23冊を年内に一通り読もうプロジェクト。5月は3冊読んだ。これで10冊読み…

ブックレビュー 2024.04

■ 5月、緑豊かな季節の到来。4月の読了本は8冊。このうち、安部公房が3冊。『13歳からの地政学 カイゾクとの地球儀航海』田中孝幸(東洋経済新聞社2022年発行)「なぜ領土を求めつづけるのか」「中国が南シナ海を欲しがる理由」「なぜアフリカにはお金がない…

ブックレビュー 2024.03

■ 安部公房生誕100年の今年(2024年)、『箱男』が映画化され、公開される。あの前衛的な作品がどう映像化されたのか興味深い。観たいと思う。新潮文庫に収められた安部公房作品(戯曲を除く)を一通り年内に再読しようと思い、3月は4作品読んだ。さて、3月…

ブックレビュー 2024.02

■ 2月に読んだ本は上掲写真の通り。長編小説が3作品。『類』と『風神雷神』上下は図書館で借りた本『日本人なら知っておきたい日本の伝統文化』吉村 均(ちくま新書2023年)以前同氏の『空海に学ぶ仏教入門』(ちくま新書2017年)を読んだが、その時**私に…

ブックレビュー 2024.01

360 ■ 2024年1月、今年初めてのブックレビュー。読んだのは写真の8冊と図書館本の朝井まかて『白光』。『アノニム』原田マハ(角川文庫)年越し本。既に読み終えている原田マハさんの作品の中では『アノニム』が一番娯楽性の高い作品だった。これで読もうと…

ブックレビュー 2023.12

520■ 今日は29日。今年、2023年も残すところあと2日。11月末に12月は不要な外出を控え、本を読もうと決めていた。で、読んだのは15冊。ほぼ二日に一冊というハイペースで読んだ。月に15冊も読んだのは初めて。写真に写っているのは図書館本1冊を除く14冊。そ…