透明タペストリー2 

本や火の見櫓、建築などさまざまなものを素材に織り上げるタペストリー

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ブックレビュー 2021.11

■ 2021年11月、195稿目のブックレビュー。仮に毎月4冊読んできたとして、4×195=780冊か・・・。11月の読了本は6冊。『中央本線、全線開通!』中村建治(交通新聞社新書2019年)中央本線の誕生に多くのドラマがあったことを本書で初めて知った。タイトルに!…

塩尻市広丘の火の見櫓

(再)塩尻市広丘郷原 善光寺西街道郷原宿近く 3無無無型 脚・屋根・見張り台 無しをこのように表記するのが良いのかどうか。 撮影日2021.11.28 ■ 櫓のてっぺん近くに小さい切妻屋根がある。以前はここに半鐘が吊り下げられていたに相違ない。だが、今は櫓の…

「法隆寺の謎を解く」再読

■ 『法隆寺の謎を解く』武澤秀一(ちくま新書2006年)を再読した。法隆寺には謎がいくつかある。例えば再建されたのか否かという謎。この謎については発掘調査などにより、再建説で決着がついているようだ。本書では法隆寺の謎についてざっと紹介して、なぜ…

「青嵐の坂」読了

360**「政を行うということは、いつでも腹を切る覚悟ができているということだ。そうでなければ何もできぬ」**(240頁)『晴嵐(せいらん)の坂』葉室 麟(角川文庫2021年)を読み終えた。作者は読者に伝えたいことを登場人物のせりふに託す。上掲したの…

「青嵐の坂」

320■ 葉室 麟の作品では直木賞受賞作の『蜩ノ記』を最初に読んだ。2012年6月のことだった。登場人物の凛とした生き様に惹かれ、それ以降何作か読んできた(上掲写真、過去ログ)。先日書店で『青嵐の坂』(角川文庫2021年)を買い求め、読み始めた。390今日…

違い

①茨城県常総市水海道宝町②長野県上伊那郡箕輪町松島■ 上掲した2枚は「あ、火の見櫓!」写真展(@朝日美術館 10/16~11/7)で展示した写真。会場でこの2基の写真を漫然と見ていて、小屋付きの見張り台の様子が似ているなぁ、と思っていた。長野県と茨城県、…

「シルクロード 仏の道をゆく」

■ 『シルクロード 仏の道を行く』安部龍太郎(潮出版社2021年)を購入した。安部さんは2013年に『等伯』で直木賞を受賞している作家。書店でこの本を手にし、**遣唐使・阿倍仲麻呂に想いを馳せた河西回廊、天山南路の旅。西安、蘭州、敦煌、クチャ、カシュ…

塩尻市洗馬の火の見櫓

(再)塩尻市洗馬下花見 3無無無(3柱、脚無し屋根無し見張り台無し)撮影日2021.11.20■ 2010年5月にこの火の見櫓を見ているが、その時は3基まとめて記事にしていて、それぞれ写真を1枚ずつ載せただけだった(過去ログ)。11年半ぶり再訪。この風景、懐かし…

「神話でたどる日本の神々」

■ 『神話でたどる日本の神々』平藤喜久子(ちくまプリマー新書2021年)を読み終えた。プリマ―(primer)が「初歩読本、入門書」を意味する通り、この本は中高生を読者に想定して、日本の神話に登場する代表的な神々を親しみやすく紹介している。観光などで神…

「神話でたどる日本の神々」

■ 今日(18日)の朝カフェ読書は『神話でたどる日本の神々』平藤喜久子(ちくまプリマ―新書2021年)。古事記や日本書紀、風土記にまとめられた神々を親しみやすく紹介した本。古事記に登場する多数の神様たちの名前をなかなか覚えられない。読んでは忘れ、忘…

1318 諏訪市豊田の火の見櫓

1318 諏訪市豊田上野 4脚444型 撮影日2021.11.14■ 辰野から県道50号で諏訪市に向かう。諏訪市に入って間もなくこの火の見櫓と出会った。背景に溶け込んでいて火の見櫓の全形が分かりにくい。加えて電柱に電線、防災行政無線柱。末広がりのフォルムは美しい。…

1317 辰野町伊那富の火の見櫓

1317 上伊那郡辰野町伊那富 4無444型 撮影日2021.11.14■ 秋季全国火災予防運動の実施期間中(11.09~11.15)ということで放水訓練が行われたものと思われる。火の見櫓に掛けてある黄色い消火ホースが目立っている。他にも消火ホースを掛けた火の見櫓があった…

辰野町伊那富の道祖神

■ △形の自然石(このような形の石をよく探したものだ)に円い中区、そこに双体道祖神を彫ってある。男神が盃を、女神が銚子(酒を注ぐ道具)を持つ酒器像。顔の表情がとても和やかで印象的。公家装束。

辰野町樋口の火の見櫓

(再)上伊那郡辰野町樋口 4無444型 撮影日2021.11.14■ 県道19号沿いに立つ火の見櫓。上の写真の左端に樋口交差点の信号が写っている。既に数回見ているがこの方向から見るのは初めて。なだらかなカーブを描いて末広がる姿が美しい。見張り台周り、スッキリ…

辰野町樋口の火の見櫓

(再)上伊那郡辰野町樋口下田 下田公民館 4脚444型 撮影日021.11.014単材の短い脚ガセットプレートと柱材とはリベット接合、横架材とはボルト接合。ブレースの端部はボルト留め。ガセットプレートにはブレースの無いところも孔を開けてある。共通部材として…

1316 辰野町樋口の貫通やぐら

1316 上伊那郡辰野町樋口万五郎 4脚(貫通)444型 撮影日2021.11.14「貫通やぐら」 コンクリートブロック造の消防倉庫を貫いている。火の見櫓の脚間寸法3.9m 倉庫の間口2.4m。櫓の下に少しでも広い倉庫を建てようとすれば、こうするしかない。貫通やぐらを…

辰野町伊那富の道祖神

■ 今日(14日)の午前中、上伊那郡辰野町の火の見櫓と道祖神巡りをした。前稿の火の見櫓(再1130)の次にこの道祖神と出会った。 上伊那郡辰野町伊那富北大出上垣外 道祖神 酒器像 撮影日2021.11.14大きな自然石の基壇に形を整えた石に彫った双体道祖神(酒…

辰野町伊那富の火の見櫓

(再)上伊那郡辰野町伊那富 4脚444型(踊り場の有無を表記する)撮影日2021.11.14見張り台と踊り場に半鐘を吊り下げてある。前に見た時も同じ印象だったが、踊り場から上の櫓はもう少し細い方がバランスが良いと思う。ただし踊り場を櫓内に納める場合はこの…

「砂浜海岸」と対をなすのは「何海岸」?

■ 『知ってるつもり「問題発見力」を高める「知識システム」の作り方』西林克彦(光文社新書2021年)を読んだ。どのようなカテゴリーにおいても知識の全体像を体系的に・システマティックに把握することが必要であることを説いている、と本書の内容を理解し…

「知ってるつもり」

360■『中央本線、全線開通!』中村建治(交通新聞社新書2019年)を読み終え、次に読む新書『知ってるつもり「問題発見力」を高める「知識システム」の作り方』西林克彦(光文社新書2021年)を買い求めた。**世の中には「知ってるつもり」があふれている。…

「中央本線、全線開通!」

360■ 『中央本線、全線開通!』中村建治(交通新聞社新書2019年)を読んだ。新宿~立川間の「甲武鉄道」の開通が1889年(明治22年)。東京~名古屋間、中央本線全線開通はそれから22年後の1991年(明治44年)。本書のサブタイトルに「誘致攻防・難関工事で拓…

火の見櫓の世界に出口なし

■ 朝日美術館で10月16日から本日、11月7日までの会期で開催した「あ、火の見櫓!」写真展、大勢の方々にお越しいただきました。週末の限られた時間しか在廊できませんでしたが、何人かの方と火の見談義ができて楽しかったです。この簡素な火の見について、「…

朝日村小野沢の火の見櫓

(再)長野県東筑摩郡朝日村小野沢 旧役場庁舎 3脚〇〇型 撮影日2021.11.031936年(昭和11年)に建設された朝日村の旧役場庁舎 登録有形文化財指定の申請をすることも検討されたが、住民へのアンケートの結果を踏まえ、解体されることが決まっている。敷地内…

辰野町上辰野堀上の道祖神

辰野町上辰野堀上 双体道祖神 撮影日2021.11.03撮影日2021.11.03撮影日2021.10.16撮影日2021.10.16撮影日2021.11.03■ 辰野町上辰野堀上に祀られている双体道祖神。碑身の高さ約1m、幅 底部で約1m。像の高さ約50cm。衣装は衣冠束帯。男神の横に猿田彦命、女…

辰野町小野山口の道祖神

辰野町小野山口 双体道祖神 撮影日2021.11.03■ 前稿に載せた火の見櫓(1314)を見て、引き返すために車をUターンさせる場所を探して更に奧へ。で、この道祖神と出会った。古くからある集落には火の見櫓が立っていることが少なくないし、石神・石仏も祀られて…

1315 辰野町小野山口の火の見櫓

1315 辰野町小野山口 「高さかせぎ」4無44型 撮影日021.11.03■ 山口は飯沼川沿いの集落で一番奥にあり、牛首峠まで1.6kmほど。さらに進むと木曽路に出る。そう、このルートが初期の中山道。2011年の10月はここまで入ってこなかったので、この火の見櫓を見る…

辰野町小野中村の火の見櫓

(再)辰野町小野中村 4無44型 撮影日2021.11.03203 撮影日2011.10.09■ この火の見櫓も前稿の火の見櫓(202)と同日に見ている。その時は上掲した全形写真を1枚撮っただけだったが、今回は少し時間をかけて見た。前回とは逆方向(南側から)見る。それ程高く…

辰野町小野下村の火の見櫓

■ 初期の中山道は岡谷から小野峠を越えて辰野町の小野宿を通り、飯沼川沿いに西に進み牛首峠を越え木曽路(塩尻市宗賀)に出るルートだった。その後、和田峠から下諏訪を通り、塩尻峠を越えて、塩尻から木曽路へ入るルートに変更された。飯沼川沿いの初期中…