透明タペストリー2 

本や火の見櫓、建築などさまざまなものを素材に織り上げるタペストリー

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「どくとるマンボウ青春記」

■ ブログが3日更新されないと、どうしたのかなって思ってしまう、Kさんから何年か前に言われた。で、更新する。訳あって(*1)数日前に『どくとるマンボウ青春記』北 杜夫(中公文庫1973)の何回目かの再読を始めた(過去ログ)。今日(29日)の朝カフェで…

「「私」をつくる」

360■『「私」をつくる 近代小説の試み』安藤 宏(岩波新書2015)読了。**どのような小説にも実は隠れた演技者である黒子が存在していて、さまざまな矛盾を解消すべく、独自のパフォーマンスを繰り広げているのではあるまいか。**(はじめに ⅱ) 著者の安…

「桃太郎は盗人なのか?」

360■ 『桃太郎は盗人なのか? ―「桃太郎」から考える鬼の正体―』倉持よつば(新日本出版社2019)を読んだ。これはよつばさんが小学5年生のときに「図書館を使った調べる学習コンクール」で文部科学大臣賞を受賞した作品を書籍化したもの。**桃太郎が、鬼が…

施工手順

写真提供:渋崎建設(撮影2011年12月)諏訪市内の火の見櫓を移設した時の様子茅野市湖東(全形写真「あ、火の見櫓!」106頁)■ 現在立っている火の見櫓の多くは昭和30年代に建設された。当時、クレーンはまだ普及しておらず、火の見櫓の建て方に使われること…

「国語教育 混迷する改革」読了

■ 読了した『国語教育 混迷する改革』紅野謙介(ちくま新書2020)は6章で構成されているが、第3章の「教室の「敵」はどこにいる?」で展開されている「学習指導要領」に対するかなり厳しい批判を読んで、そもそも国語教育では一体何を教育すべきなのか、とい…

「安部公房とわたし」山口果林

■ 松本市のホテル花月の向かいにある想雲堂には、飲み会の二次会で時々行く。ここは「古本喫茶」で酒も飲める。本に囲まれて飲む酒も良いものだ。昨夜(10日)も新年会の後の二次会でここで飲み、『安部公房とわたし』山口果林(講談社2013)を買い求めた。…

「国語教育 混迷する改革」

360■ 通勤途中に松本市内は渚のスターバックスでコーヒーを飲みながら小一時間読書をする。日常の中に非日常なひと時を取り込もうという目論見で始めた朝カフェ読書、それが今や週2回となって日常生活の一部となった。読む本は隣接するTSUTAYAで買う。この…

朝カフェ読書「火の見櫓暮情」

■ 『火の見櫓暮情』内藤昌康(春夏秋冬叢書2008)を朝カフェで再び読み始めた。書名はとびらでは「火の見櫓慕情」となっている。暮と慕、チラシでも両方載っている。どのような使い分けをしているのだろう。普通に考えれば慕情だと思うが。 幅広の帯に**…

「境界のかたち」

320■ 『境界のかたち その建築的構造』保坂陽一郎(講談社サイエンティフィク1984)。30年以上も前に読んだ本の再読。年始に読んだ3冊の本の内の1冊。『境界の日本史』森先一貴・近江俊秀(朝日選書2019)を読んで本書のことを思い出した。建築の第一義は空…

1233 松本市笹部の火の見櫓(再掲)

1233(番号修正) 撮影日140827■ 灯台下暗し、松本市内は笹部に火の見櫓が立っていることにいままで気がつかなかった・・・。櫓が上に向かって徐々に細くなってはいない。これはこれで魅力的な形ではあるけれど、なぜこうなっているのか分からない。屋根の下…

1231 飯島町飯島の火の見櫓(再掲)

1231(番号修正) 上伊那郡飯島町飯島の火の見櫓 4脚44(面取り)型 撮影日 170918■ 背が低い割には脚の間が長く、櫓の逓減率が大きい。このようなプロポーションの櫓はあまり見ない。屋根が重く感じる。軒先で鋼板を曲げて破風状にしてあるので、鋼板が厚く…

1230 身延町下田原の火の見櫓(再掲)

1230(番号修正) 南巨摩郡身延町下田原 4脚444型 撮影日180901■ ここまでがっしりした火の見櫓は今まで見たことがない。これはすごいとしか言いようがない。

「境界の日本史」

■ 箱根駅伝の後は読書に集中できて『境界の日本史 地域性の違いはどう生まれたか』森先一貴・近江俊秀(朝日選書2019)を読み終えた。この本には日本列島に引かれた境界線を示す図がいくつも載っている。それがテーマだから当然と言えば当然だが。縄文時代に…

火の見櫓観察のアップデート

■ 年末年始は9連休。後になって長い休みに何をしていたんだろう、とならないようにダイアリーに日々の記録をつけている。年末の4日間(28日~31日)は、このブログに掲載している火の見櫓の通し番号を振り直していた。今は一稿一基としているが、以前は必ず…

「境界の日本史」を読む

360■ 年越し本の『「街道」で読み解く日本史の謎』安藤優一郎(PHP文庫2016)を昨日(2日)長野に向かう電車で読み終えた。初詣帰りに長野駅近くの平安堂長野店で『境界の日本史 地域性の違いはどう生まれたか』森先一貴・近江俊秀(朝日新聞出版2019)を買…

松本山雅の蓋

360◎ 善光寺初詣から松本に戻ってきて駅前で目にした松本山雅蓋。これはなかなか好いデザインだ。まるではじめからマンホール蓋を意図してデザインしたかのよう。