2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧
■ 早くも今年前半が終わる。読書は日常生活の一部、食事と同様毎日欠かせない。6月の読了本は図書館本2冊を含め9冊。『川端康成 孤独を駆ける』十重田裕一(岩波新書2023年)2歳で父、3歳で母を亡くした川端康成。川端文学の本質を著者の十重田さんは**天…
■ 上高地線の下新駅の駅舎で開かれる古書店『本の駅・下新文庫』で買い求めていた『絶景鉄道 地図の旅』今尾恵介(集英社新書2014年)を読んだ。この本の著者・今尾恵介さんは地図研究家で地図を眺めていると風景がかなり現実に近く想像できるという。例えば…
■ 安部公房の代表作の一つ『箱男』が映画化され、8月に公開されるという。是非観たい。どのような映像表現がされているのだろう・・・。映画を観る前に読んでおこうと、残りの他の作品に先んじて『箱男』(新潮文庫1982年10月25日発行、1998年5月15日31刷)…
■ 私が読んでいて気がついた火の見櫓が出てくる小説、エッセイなど(とりあえずブログの過去ログから分かった作品)を挙げる。火の見櫓の関心を持ち始めたのは2010年の5月。それ以前に読んだ小説などにも火の見櫓がでてくるものがあっただろうが、気がつかな…
■『研ぎ師太吉』山本一力(新潮社2007年12月20日発行、2008年1月25日2刷 図書館本)を読んだ。読後の感想としてプレバトの「がっかり」は厳しすぎるかもしれない。さりとて「お見事」というわけにもいかない。それはなぜか・・・。長屋暮らしの腕利きの研ぎ…
■ 松本市立博物館で「明治十三年六月 御巡幸松本御通図」を見た。明治天皇の松本行幸の様子が描かれている。写真はその一部分で右上に女鳥羽川左岸にあった開智学校が描かれている。私が注目したのは火ノ見場。その部分を切り取った写真を下に載せる。開智学…
蒸気ポンプ 大正2年(1913)明治45年(1912)に発生した被害家屋1,341軒、死者5人の大火の後に、市民の期待を背負い松本市の中心部に配備されました。それまでの手押しポンプを圧倒する、蒸気による力強い放水は人々を驚かせました。活躍した期間は長くはあ…
■ 安部公房の『飢餓同盟』(新潮文庫1970年発行、1994年25刷)を読んだ。いや、読んだとは言えないか。前衛的な作品というわけでもないけれど、読みこなすことができなくて、ただ字面を追っただけだったから・・・。初期の作品は難しい、いや、脳の劣化著し…
420『頭上運搬を追って 失われゆく身体技法』三砂ちづる(光文社新書2024年)を読んだ。頭に物を載せて運ぶ頭上運搬はアフリカや東南アジアなどで今も行われているが、かつては日本でも各地で行われていた。沖縄、伊豆諸島、瀬戸内海・・・。全国各地に頭上…
480■ 川上弘美の本とさよならしたのは2014年12月のことだった。あれからもう10年近くなる・・・。『恋ははかない、あるいは、プール底のステーキ』(講談社2023年 図書館本) 久しぶりに川上弘美の作品を読んだ。きっぱりと別れたつもりでもやはり忘れられな…
■ 建築家・槇 文彦さんの訃報が12日の新聞に掲載された。私は槇さんの知的で端正な建築デザインに惹かれていて、拙ブログでも槇さんの作品などについて機会ある度に書いてきた。今回はそれらの中から主な記事をピックアップし、各記事の一部を抜粋、加筆する…
◎ 高山市丹生川(旧丹生川村)のカラーマンホール蓋 2024.06.09飛騨高山ウルトラマラソンの第3関門、丹生川支所の駐車場に設置されているカラー蓋。乗鞍岳を背景にライチョウと旧丹生川村の花・キバシャクナゲ、シラビソ、ハイマツが描かれている。「にゅう…
■ 一昨日(6月9日)行われた飛騨高山ウルトラマラソンに友人のS君が参加した。標高差約500m、激坂ありの国内屈指の過酷なコースを100km走る。自宅から高山駅まで90km弱。それ以上の距離を走るのだから凄いとしか言いようがない。彼はここ何年かこのウルトラ…
360■ 川端康成の(などと書く必要もないだろうが)『伊豆の踊子』(新潮文庫)を続けて2回読んだ。40頁に満たない短編だから読むのにそれ程時間はかからない。この小説を初めて読んだのはたぶん高校生の時。奥付に1950年8月20日発行、2021年7月20日第154刷、…
■ 火の見櫓の建設費用はどうしていたんだろう・・・。全額公費で、あるいは全額個人の寄付で賄うケース、全額地元住民が負担するケース、それからこれらの複合ケースがあっただろうと考えていた。一昨日(8日)火の見櫓建設の費用負担に関する資料が見つかっ…
『マンボウ家族航海記』北 杜夫(実業之日本社文庫2011年)■ 北 杜夫の作品は文庫本、単行本でかなり読んだが『マンボウ家族航海記』は読んでいなかった。 既に何回も書いたが、数年前に文庫本の大半、1,100冊、新書、単行本を加えると1,700冊を古書店(この…
■ 松本駅近くの丸善へ久しぶりに行った。買い求めたのは『伊豆の踊子』川端康成(新潮文庫)と『頭上運搬を追って 失われゆく身体技法』三砂ちづる(光文社新書)の2冊。川端康成の小説は文庫で大分読んだが、数年前に松本市内の古書店に文庫本の大半を引き…
■ 『川端康成』十重田裕一(岩波新書2023年)を読んだ。副題は「孤独を駆ける」。それから帯には、**メディアの時代を駆け抜けた、しなやかな孤独**とある。また、カバー折り返しの文章には**二〇世紀文学に大きな足跡を残した川端康成は、その孤独の…
東筑摩郡朝日村小野沢 描画日2024.06.01■ やはりスケッチは速描。線はすぅ~っと一気に引かないと。着色も色を決めたら筆に水を多めに含ませて大胆に淡彩しないと。そう線描も彩色も大胆に。昨日はこんな意識で描いてみた。中景がメインの風景は描きやすい。…
■ 2024年5月に読んだ本は写真の5冊と図書館本2冊、計7冊だった。3月に始めた手元にある新潮文庫の安部公房作品22冊に未購入の『(霊媒の話より)題未定 安部公房初期短編集』を加えた23冊を年内に一通り読もうプロジェクト。5月は3冊読んだ。これで10冊読み…