透明タペストリー2 

本や火の見櫓、建築などさまざまなものを素材に織り上げるタペストリー

2024-08-01から1ヶ月間の記事一覧

なぎさTRAIN

撮影日:2020.01.05撮影日:2020.02.09■ この秋に引退することが決まっている初代「なぎさTRAIN」。その日がいつなのかは分かりません。10月下旬ではないか、と思いますが。載せたのは大庭駅で撮った写真です。「なぎさTRAIN」の窓越しに駅近くの火の見櫓が…

ブックレビュー 2024.08

■ 8月に読んだ本6冊。その内の2冊、浅田次郎の『帰郷』と『長く高い壁』は図書館本。『水中都市・デンドロカカリヤ』安部公房(新潮文庫1973年発行、1993年25刷)**人間存在の不安感を浮び上がらせた初期短編11編を収録。** そう、既に書いたけれど、人…

「城の日本史」内藤 昌

360■『城の日本史』内藤 昌 編著(講談社学術文庫2011年8月10日第1刷、2020年9月23日第4刷)を読み始めた。お城大好き、という訳ではないけれど、興味が全く無いわけではない。松本には国宝松本城があるし。この本を何年も前に読んでいれば、33会の旅行で今…

「嫉妬と階級の『源氏物語』」を読む

『カラダで感じる源氏物語』(ちくま文庫2002年)『源氏物語の教え もし紫式部があなたの家庭教師だったら』(ちくまプリマ―新書2018年)『やばい源氏物語』(ポプラ新書2023年)■ 源氏物語について書かれた本はできるだけ読もうと思っている。大塚ひかりさ…

「無関係な死・時の崖」を読む

■ 今年2024年は安部公房生誕100年。『芸術新潮』は3月号で安部公房の特集を組んだ。「わたしたちには安部公房が必要だ」と題して。今年は安部公房を読もう!と思い、3月から手元にある新潮文庫を読み始めた(現在手元にある新潮文庫は新たに買い求めたものを…

松本市洞の火の見梯子

1515 松本市洞 火の見梯子控え柱付き 2024.08.21 ■ 今や絶滅危惧種の火の見櫓はいつ解体撤去されてもおかしくない状況だ。この火の見梯子のことは1年くらい前に知ったが、どうやら解体が予定されているらしい。ようやく今日(21日)の午前中に見にいくことが…

浅田次郎の「長く高い壁」を読む

■ 浅田次郎の『長く高い壁』(角川書店2018年、図書館本)を読んだ。(以下、ミステリー小説のネタばらしにはならないように配慮したつもりですが・・・。)昭和11年(1936年)2.26事件、昭和12年(1937年)盧溝橋事件、日中戦争勃発。昭和13年秋、日中戦争…

「老化と寿命の謎」を読む

■ 信濃毎日新聞の科学面に2023年1月から2024年4月まで連載された記事「老化と寿命の謎を探る」を基に書籍化された『老化と寿命の謎』飯島裕一(講談社現代新書2024年)を読んだ。ぼくはこの新聞連載記事を毎回読んでいて、本になればいいな、と思っていた。 …

「水中都市・デンドロカカリヤ」を読む

■ 安部公房の短編集『水中都市・デンドロカカリヤ』(新潮文庫1973年発行、1993年25刷)再読。1993年に読んだのであれば31年ぶりの再読ということになる。表題作の『水中都市』についてカバー裏面の本書紹介文から引く。**ある日突然現れた父親と名のる男…

木曽義仲 木曽成長説と松本成長説

■ 「木曽義仲 松本成長説」改稿木曽義仲、幼名・駒王丸。出生地は武蔵国、現在の埼玉県と伝えられる。義仲の父の義賢は義朝との兄弟対立で、義朝の息子・義平(義賢の甥、義仲のいとこ)に討たれる。まだ2歳(もしくは3歳)の駒王丸にも義平から殺害の命が出…

「帰郷」を読む

■ 浅田次郎の『帰郷』(集英社2016年 図書館本)を読んだ。太平洋戦争で激しい戦闘が繰り広げられた沖縄戦で生き残った指揮官と戦死した部下の遺族の往復書簡をめぐる実話『ずっと、ずっと帰りを待っていました』浜田哲二・浜田律子(新潮社2024年)を読んで…

望楼型 層塔型

■ 『松本城のすべて 世界遺産登録を目指して』(信濃毎日新聞社2022年)に掲載されている麓 和善・名古屋工業大学名誉教授の特別寄稿「日本城郭史上における松本城天守の価値」を読んだ。以下、私の理解し得た内容を記す。天守には「望楼型」と「層塔型」の…

ブックレビュー 2024.07

■ 7月に読んだ本は7冊(6作品)。『散華 紫式部の生涯 上 下』杉本苑子は図書館本。『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』三宅香帆(集英社新書2024年)本も読めない働き方が普通の社会っておかしくないか、という問題意識から明治以降の読書の歴史を労…