透明タペストリー2 

本や火の見櫓、建築などさまざまなものを素材に織り上げるタペストリー

正月読書「残業禁止」

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 新年の挨拶を本のタイトルでする。この課題で難しいのは濁音で始まるタイトルの本が少ないということ。「ざ」で始まるタイトルの本を昨年末書店で探し、『残業禁止』荒木 源(角川文庫2019年)を買い求めた。昨日(元日)、隙間時間で読んだ。

小説の舞台はホテルの建設現場。場所は横浜、規模は15階建て。主人公はこの建設工事の現場代理人(小説では現場事務所長と表現されている)成瀬。彼は46歳、妻と二人の娘がいる。現場担当技術者の作業量は多く、残業が常態化していて、時には泊まりこみも。労務部から突然出された残業禁止(正確には残業時間制限)令。だが、工期延長は認められない。

定時退社するイクメン社員、助っ人で来たのは仕事ができない新人君。設計変更、近隣住民からの苦情。過労で倒れる者。自ら命を断とうとする者。次々起こる現場のトラブル・・・。成瀬の閑職への左遷、現場代理人の交代。タワークレーン倒壊。

どうなるんだ、この現場。コーヒーはブラックに限るけれど、ブラックな職場は御免だ。

最後は「嵐」が去って、虹が出て・・・。